一般皮膚科について

一般皮膚科

一般皮膚科では、お肌に生じた様々な異変を診察し、改善するための治療を行なう診療科です。基本的には保険診療で行いますが、一部の診療行為については保険が適用されないため、自由診療で対応することになります。

当院は、員弁郡にお住まい・お勤めの皆さまにとって、頼りになる皮膚科のかかりつけ医でありたいと考えております。皮膚科は非常に専門性が高い領域です。日本皮膚科学会の認定皮膚科専門医が患者さまの皮膚症状を調べ、適切な治療を行なっていきますので、皮膚に関することでしたら、何でもご相談ください。

なお、当院での検査の結果、専門病院での入院治療などが必要となった際には、当院と提携する専門の医療機関をご紹介いたします。

皮膚は内臓を表す鏡です

内臓の病気の中には、お肌の異変をもたらすものもあります。そのため、「皮膚は内臓を映す鏡」という言葉を耳にした方もいらっしゃると思います。皮膚は内臓を包み込んでいる袋のようなものですから、内臓・諸器官の発する病気のサインがよく表れてきます。内臓をはじめとする体内の状態や血行の調子、ホルモンバランス、ストレスの有無などが複雑に絡み合い、皮膚症状として現れてくるのです。

主な皮膚疾患

やけど(熱傷)

やけどは、家庭や職場などで最もよく見られる外傷のひとつです。やかんやポットからこぼれた熱湯を浴びたり、てんぷら油がはねたり、熱いアイロンやストーブに接触することで起こります。また、少し熱いだけの50℃程度の熱風でも、長時間にわたって晒され続けると、低温熱傷というタイプのやけどを起こします。

やけどを負ったときは、すぐに水道水などで患部を冷やしましょう。数10秒~数分程度で止めてしまう方も多いようですが、熱傷は皮膚の奥の組織をじわりじわりと壊していきます。出来れば30分くらいは水道水で冷却するようにしましょう。なお、やけどの程度がひどいときは、すぐに医療機関を受診するようにして下さい。

ニキビ(尋常性ざ瘡)

ニキビは、顔などにブツブツが出来る病気で、思春期によく見られます。ホルモンバランスの変化やストレスによって皮脂が過剰に分泌されると、皮脂が毛穴に詰まりやすくなります。そうすると、毛穴に溜まった皮脂汚れを栄養源として細菌が増殖していき、症状が悪化します。

ニキビは「青春のシンボル」などと、やや肯定的な言い方をされることがありますが、れっきとした皮膚疾患です。放置していると、ニキビが治まった後にニキビ痕が残ってしまう事もあります。ニキビ症状が現われたら、早めに皮膚科に相談されるようお勧めいたします。

治療に関しては、ニキビの種類や重症度を踏まえて判断します。抗生物質の外用薬、イオウ製剤、抗生物質の内服、ビタミン剤や漢方薬の補助的服用、ケミカルピーリング、理学療法がよく行われます。なお、ニキビを防ぐには、適切なスキンケアや生活習慣の見直しも大切となります。

イボ(伝染性軟属腫)

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水虫(足白癬)

水虫は、白癬菌と呼ばれる真菌が皮膚の奥に入り込み、足趾の皮がめくれてジュクジュクしたり、痒みが出たりする病気です。男性女性ともに多くの方が水虫に悩んでおりますが、皮膚科を受診せずに放置しているため、悪化しているケースも少なくありません。

白癬菌は全身のいたるところに寄生するのですが、特に高温多湿の環境を好みます。足は靴下や靴によって蒸れやすいので、細菌が繁殖しやすいのです。実際、白癬菌による疾患で最も多いのは足に発症する水虫です。

白癬菌が皮膚の角層表面にとどまっている段階ならば、抗真菌作用のある塗り薬を塗布することで快方に向かいます。しかし、角層が厚くなっている角質増殖型や、爪白癬の場合は、薬の成分が患部に届きにくいため、飲み薬を選択します。

なお、治療に際しては、見た目が良くなった段階でも薬を塗るのを止めず、医師の処方通りに塗り続けることが大切です。最短でも1~3か月は塗り続けます。皮膚の表面では水虫菌が死んでいるように見えても、皮膚の奥で生き残っていることがありますので、しっかりと治癒させるようにして下さい。

乾癬

乾癬は慢性の皮膚角化疾患の一種です。手足などの関節に炎症を起こす関節症性乾癬、水疱などが多発する膿疱性乾癬、扁桃炎などに続発する滴状乾癬もありますが、最も一般的に見られるには尋常性乾癬です。これは、銀白色の鱗屑を伴い、境界明瞭の盛り上がった紅斑が全身に出現するタイプです。細かいかさぶたのような皮膚がボロボロと剥がれ落ちるため、周囲の方から「病気がうつるのではないか」と警戒されることもあるようですが、この疾患は決して他人にうつりません。

尋常性乾癬が出来やすい部位は、頭部、肘、膝、臀部、下腿です。青年期から壮年期にかけて発症するケースが多く、皮膚の広範囲にまたがることもあります。痛みに関しては、伴うこともありますし、殆ど見られないこともあります。症状自体は、良くなったり悪くなったりを繰り返し、長年にわたって悩まされる方もいます。

治療に関しては、一律的な方法はないため、患者さまの症状の程度、置かれた状況に応じて薬物療法を行います。主に副腎皮質ステロイドやビタミンD3、分子標的薬などを使用します。